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今日も病院で点滴を受けてきたが、今日は土曜日なのでとても混んでいた。
『注射室』の前には親子連れが多くて、どうやらなにかの予防接種を受けに来ているらしい。 小学校低学年ぐらいの女の子たちが多かったが、平気なケロッとしたままの顔で出てくる子もいれば、泣きながら出てくる子もいる。 まあ、確かに多少は痛いが、冷静になりゃ泣くほど痛いわけでもないだろうと、そこんところをじっくり説諭してやりたいなあ、なんてことを考えてるうちに、昔の自分を思いだした。 小学校三年生ぐらいの頃だっただろうか。 学校で、例年どおり何かの予防接種をやることになって、その日は覚悟を決めて登校した。 注射が好きな子供なんてほとんどいないだろうが、私だってもちろん好きじゃなかった。 が、別にとりたてて大騒ぎをするつもりはない。 ちょっと我慢すりゃ済むだけの話だ。 でも、痛くない方法があると聞けば、試さない手は無い。 予防接種の前日、たぶん兄に言われたことだったと思う。 「注射をされると、痛くて顔がイーってなるだろ。そのときの顔を、注射される前にすれば、痛くないんだぞ」 兄が本気で言っていたのか、適当に面白がって言っていたのかは知らない。 いかにも子供らしい、いい加減な話だが、もちろん子供だから信じた。 「よし、わかった!」 これで明日は安心だと思っていた。 いよいよ自分の番になった。 注射針が腕に近づいたその時、私は必死に歯を食いしばる形相を作った。 その時起こったこと。 それは、お医者さんと看護婦さんに大笑いされたってことだ。 「まだ刺してないから、そんなに痛がらなくたっていいよ、あははは」 で、結局、注射は普通に痛かった。
by onikobu
| 2006-11-05 00:21
| 絵雑記
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